ヒラタアオコガネ

学名

Anomala octiescostata Burmeister

形態

成虫は体長10mm前後のやや小型のコガネムシで、光沢のある濃緑色をしています。表面には左右4本ずつ縦じまが入っており、からだの外縁部には長めの毛が生えています。

害虫の生態

芝地に生息するコガネムシの中で、最も早い時期から成虫が現れるもののひとつで、その時期は4月中旬頃からになります。昼行性で、天気の良い午前中、地面から10~30cmの高さを飛び回ります。成虫はツツジの花びらやクヌギなどの若くて柔らかい葉を食害します。地中に産卵し、孵化した幼虫は地中のやや深い所(約18cm程度)に生息し、芝の根やサッチなどを食べて約95日かけて成長します。そして、約11日間の蛹期を経て成虫となり、卵期の約19日間を含めると成虫になるまでに約4ヶ月を要します。芝地に現れるほかの多くのコガネムシ類が幼虫態で越冬するのに対し、ヒラタアオコガネは成虫態で越冬します。秋に成虫となった個体はごくまれに地上に現れるようですが、ほとんどがそのまま地中で越冬します。

ヒラタアオコガネの生態

防除のコツ

芝に対する被害が現れるのは7月から8月で、高温・乾燥とあいまって、芝が黄変します。防除適期は、芝に被害が現れる前で、成虫の発生ピークが過ぎた5月下旬から6月あたりの薬剤散布がオススメです。若い幼虫に上手く薬を取り込ませるのがポイントです。
成虫の発生時期に周辺樹木にいる成虫に対しても防除することは有効です。さらに、被害が甚大なコースの場合、餌となる植栽を増やさない、もしくは除去するといったことも被害を増やさないために考えられる方法のひとつです。
誘引剤などによるトラップを設置する場合、重要なのは設置する高さです。ついつい周辺樹木の枝につるしがちではないでしょうか。例えば1~1.5mの高さにトラップを設置すると、このヒラタアオコガネの場合、ほとんど捕獲されません。飛翔域が地上30cm程度なので地面に置くなど、飛翔する高さにあった場所に設置することが必要です。

虫コラム

ゴルフ場で見かけるコガネムシ類の幼虫ですが、すべての種類が芝の根を食害するわけではありません。例えば、ハナムグリの仲間がそうです。周辺の植栽を植え替えたりする際に見かけることが多いかもしれません。ここで、ハナムグリの幼虫かどうかの簡単な見分け方がひとつあります。掘り出した幼虫を平らなところに置きます。すると、当然、幼虫は歩き出すわけですが、このとき、おなかを上にして背面歩行するのがハナムグリの仲間の幼虫です。今度、皆さんのコースで試してみてはいかがでしょう。ハナムグリが見つかるかもしれません。しかし、同時に芝に害を及ぼすコガネムシの幼虫が見つかるかもしれません。そういうわけで、日ごろからコガネムシ類の幼虫に注意をはらっておくことは必要なことでしょうね。