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日本芝フェアウェイ:秋のイネ科雑草

日本芝のフェアウェイに発生する秋のイネ科雑草の代表的な草種はスズメノカタビラです。これまでは秋の土壌処理剤の散布のみで対応できていましたが、最近では発生タイミングの変化により、散布前発生の個体や、遅いタイミングで発生してくる個体に対する対応が必要になってきています。
 

発生時期と防除タイミング・年間ローテーションの提案

スズメノカタビラ
 
フェアウェイに発生するスズメノカタビラの発生消長
  • 近年、スズメノカタビラの発生は、開始時期が早くなり、また発生期間も長くなる傾向があります。
  • 土壌処理剤を散布する前に既に発生してしまっている個体に対しては、モニュメント顆粒水和剤のようにイネ科雑草に対する茎葉処理効果が高い除草剤を組み合わせて対処します。また、ダラダラと長く続く発生に対してはバリケードフロアブルのようにイネ科雑草に対して残効期間の長い土壌処理除草剤を選択することで、遅いタイミングで発生する個体をきっちり抑えることができ、2度撒きの手間やコストを抑えることにつながります。
  • 早春から発生する個体が増加傾向にあるため、残効期間を長く得るために秋の土壌処理剤の薬量を高めに設定したり、春の除草剤を選択する際にスズメノカタビラに効果のある茎葉処理除草剤を組み合わせて早めのタイミングで散布するなどの対処が必要になってきています。

防除のコツ

  • スズメノカタビラの発生後間もない個体は芝に紛れてしまい見つけにくいため、注意が必要です。
  • 取りこぼしや後発生の個体に対しては2-3月の茎葉処理除草剤のスポット処理が有効です。雑草が大きくなり過ぎると薬量が必要になるため、大きくなる前に散布するようにしましょう。
  • 特に取りこぼしや後発生が多いホールでは、登録内で高めの薬量を選択したり、散布タイミングを早く/遅くするなど、状況に合わせた対処方法を実施します。
  • 水みちや排水溝周り、サッチ層の厚い場所、擦り切れや発病跡など、芝目の薄くなった場所では薬剤の処理層が安定しないため、取りこぼしや後発生が多くなります。このような場所では工事や施肥などを実施して環境の改善を図ることが重要ですが、普段から注意して、雑草の発生が目立ってきたら大きくなる前に、早めのタイミングで茎葉処理型の除草剤のスポット処理で対処しましょう。


生育期のスズメノカタビラ(中央)

 

芝生用ローテーション資料(日本芝:イネ科) グリーン農薬総覧2009より

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雑草トピック

 

 

これまで、スズメノカタビラの種子は結実直後には休眠状態にあるため、その年に落下した種子が発芽するのは翌年以降であり、またスズメノカタビラは秋や春など発芽に適した時期にしか発芽できないものと考えられてきました。しかし近年、結実落下後にすぐに発芽できる個体、真夏の暑い時期でも発芽出来る個体、年中どの時期でもダラダラと発生が続く個体などが増加傾向にあることが明らかになってきています。