メリケンカルカヤ

メリケンカルカヤ(Andropogon virginicus L.)

説明

北アメリカ原産の多年生帰化雑草でおもに関東以西に分布しています。茎は根元から直立、叢生して通常、高さ50-100cmほどの株に生長します。地上部は晩秋になると枯死しますが倒伏せず、冬期もそのままの姿で残ります。

区分

多年生イネ科

主な発生場所

耐乾性が強いことから、日当たりが良く乾燥した場所を好みます。刈込の少ない法面ラフや肥料が入ってない芝地や密度が薄くなった箇所などの他植物との生長競合が少ない場所に発生・群生しやすくなります。

特徴

メリケンカルカヤは生長速度が極めて遅いため発生後も目立たず、目立つ大きさに生長する頃には葉齢が大きく進み防除が困難になってしまう傾向があります。また、刈り込み耐性が強く、多年生雑草であることから年を経るごとに根株が強大化して、一度大きな株になってしまうと更に防除が難しくなります。
メリケンカルカヤの種子には白い綿毛が多数生えており、タンポポのように風による種子の伝播能力が極めて高なります。そのため発生源から遠く離れた場所でも発生が起こることがあり、注意が必要です。

発生初期のメリケンカルカヤ
刈株からの再生
昨年の株跡からの発生

生態

種子と根茎の肥大により繁殖し、種子と根茎で越冬します。生育期間は4-11月頃までで、秋から晩秋にかけて稈を伸ばし、包葉の付け根から葉鞘に包まれた穂を各節に2個ずつつけますが、稔実するのはそのうちの1個のみです。稔実する小穂軸には長さ8mmほどの白い綿毛か多数生え、風による伝播能力を高めています。

発生環境

種子の形成量が多く、発芽率が比較的高いことから繁殖力は強いです。種子の伝播は主に風によります。

発生消長

メリケンカルカヤ

発生時期の表記について
 :発生
種子からの発生時期についてはまだはっきりしていませんが、条件の合う季節(冬期を除く)であれば適宜発生している可能性があります。また、地域や生育環境によっては発生時期、開花時期などは異なることがあります。

シンジェンタからのおすすめ防除法

  • コース内だけでなく、ラフやコース周辺地の雑草を放置すると結実して有力な伝播源となるためコース周りも可能な限り管理を行ないます。
  • 発生したら株が大きくなる前に早めの駆除を実施します。発生前や発生初期であれば一般的なイネ科除草剤の土壌処理や茎葉処理での防除が可能です。大型株のものは薬剤による防除が難しいため、手取り除草などを実施することが重要です。
  • 出穂期である9-11月頃の刈り込みを随時行なうことで種子の形成を抑え、種子由来の新しい株の発生を抑えます。
  • 芝草の密度が低くなった所では侵入しやすい環境ができやすくなるため、適度に刈込み施肥をすることで芝草の密度を高く保つことが重要です。

雑草コラム

メリケンカルカヤの類似種を以下の表に挙げました。葉や株の形状はメリケンカルカヤと似通っていますが、小穂の形状から見分けることが可能です。

メリケンカルカヤ類似種の相違点
メリケンカルカヤ類似種の相違点