ハコベ

ハコベ(Stellaria media Vill.)

説明

ユーラシア原産の1年生雑草で日本全土に分布しています。茎は根元から枝分かれして地面を這い、時に節から発根しながら長さ10-40cmほどに成長して群落を形成します。一般にコハコベとミドリハコベを総称してハコベと呼んでいます。

区分

1年生(越年生)ナデシコ科

主な発生場所

日当たりが良い場所でも生育可能ですが、一般に半日陰で湿気のある場所を好み、肥沃な土壌ほど生育が良くなります。そのためコース内では木陰や樹林帯周りなどで発生しやすくなります。

特徴

ハコベは根元から分げつを多数発生させ旺盛な繁殖力を示す雑草で、踏圧にも強い特徴をもちます。また種子生産数が多いことに加え、休眠が極めて浅いこと、土壌中での種子の生存期間が比較的長いことから長期間にわたってダラダラとした発生が続きます。

生態

種子により繁殖します。種子は極寒期を除いてほぼ一年中発芽しますが、特に晩秋から春にかけての発芽が多く、幼苗で越冬した個体は早春から成長を始めます。花序は春から秋(3-10月頃)にかけて茎の上に白色で5弁(花びらが深く切れ込んでいるため10弁に見える)の小花を次々に開花させ長期間にわたって種子生産を行い、晩秋まで生育します。

発生環境

種子は光があたる条件で発芽しやすくなることから、発芽は土壌表層近くからが多くなります。また、休眠が浅いことから、結実した種子が落下後すぐに発芽することもありますが、土壌中における種子の生存期間が長いことからダラダラとした発生が長期間にわたって続きます。発芽適温は10-20℃で、種子の伝播はおもに風、雨、動物、人間によるとされています。

ハコベ花序
発生初期のハコベ
ハコベ種子

発生消長

ハコベ


発生時期の表記について
■  :多発生  :発生
地域や生育環境によっては発生時期、開花時期などが異なることがあります。

シンジェンタからのおすすめ防除法

  • コース内だけでなく、ラフやコース周辺地の雑草を放置すると結実して有力な伝播源となるため、コース周りも可能な限り管理を行ないます。
  • 発生場所の刈り込みを丁寧に実施します。
  • 秋から早春に発生した個体は春早くから生育を開始して大型化することから、秋の防除を実施して春までの発生を抑えます。また春の発生前に土壌処理剤を散布して発生を抑えます。

雑草コラム

ハコベ属にはたくさんの種類がありますが、ゴルフ場に生育するのは主にコハコベ、ミドリハコベ、ウシハコベになります。コハコベとミドリハコベは形態、生育地などが類似しているため区別しにくく、一般に両者を総称してハコベと呼んでいます。それぞれの特徴、相違点を表に示しました。
なお、見分けるのは難しいですがミドリハコベの方がコハコベに比べて葉や種子が少し大きく、コハコベは茎や葉の先端が紫色になることがあります。

ハコベ属の相違点
ハコベ属