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フェアリーリング病

多くの種類のキノコが病原菌とされているフェアリーリング病ですが、浸透材との組み合わせ散布をすることで安定した効果が得られます。
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・ 病害ポケットブック フェアリーリング病

発生時期と防除タイミング・年間ローテーションの提案

ベントグリーン(太平洋沿岸地域の平地における発生の場合)

 

日本芝フェアウェイ・ティ(太平洋沿岸地域の平地における発生の場合)

  • ベントグリーンで最も問題となるチビホコリタケに対しては、スペクトラムが広い薬剤を選択し、散布水量はやや多め、もしくは浸透材との組み合わせ散布をすることで安定した効果が得られます。また同時期に発生するダラースポット病やブラウンパッチも考慮します。
  • 日本芝フェアウェイ・ティなどで発生するコムラサキシメジやシバフタケに対しては、フェアリーリング病と同時にラージパッチにも効果が期待できる薬剤を選 択します。大面積に発生する病害のために散布水量を多めにし難いので、浸透材との組み合わせ散布をすることで効率的に安定した効果を狙います。

関連情報:ダイブヘリテージ

 

芝生用殺菌剤ローテーション資料

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「グリーン農薬総覧」2007 社団法人緑の安全推進協会刊より登録部分抜粋
病害ソリューションシートは、一季出版『月刊ゴルフマネジメント』誌で連載中です。
(2008年3月17日掲載)

防除のコツ

  • キノコの出現、濃緑色リングの確認、枯死リングの確認というように肉眼にてフェアリーリング病の同定ができます。また判断に迷う場合の簡易同定方 法として、カップ切でソッドを切り取り、ビニル袋で覆い過湿状態にすることで白色菌糸がソッド土壌表面に浮かびあがる方法があげられます。
濃緑色リングを伴った病徴
楕円形状のチビホコリタケ子実体
白色菌糸が浮かびあがったソッド
  • キノコの種類により生息する地下深度は様々です。ヒダホコリタケは土壌表面、チビホコリタケは地下4-5cm、シバフタケは地下30cmに渡り生息することが知られています。したがって少水量散布は不向きなことが多く、鉄砲ノズルで1L/m 2散布することで効果が安定します。フェアウェイなど1L/m2散布が難しい場所は浸透材を組み合わせて散布することで、同様の効果が得られる場合があります。
  • フェアリーリング病は土壌の撥水性を伴うことが多く、殺菌剤が病原菌の生息場所へ届けられないことがあります。これに対して浸透材と組み合わせ散布をすることで土壌の撥水性を取り除き、安定した防除効果を出せます。
  • 耐性菌のリスクは低いので薬剤ローテーションを過度に気にする必要はありませんが、多種類のフェアリーリング病原菌が報告されているためスペクトラムの広い薬剤を選択します。

管理のコツ

  • 未熟な有機物の使用を避けます。
  • バーチカルカットによってサッチの量を減らします。
  • エアレーションを実施します。
  • 充分な散水を行います。
  • 適度な窒素施肥(一部のフェアリーリング病の症状を緩和します)。
  • 浸透材・保水材の使用(撥水性を帯びたエリアへの水の浸透、薬剤の到達を助けます)。
病原菌の感染部位イメージ

フェアリーリング病を発生させる可能性のあ るキノコは世界で約54種類にものぼります。日本でも30種類が確認されており、よく見られるものとしては、チビホコリタケ、ヒダホコリタケ、シバフタ ケ、コムラサキシメジなどがあります。この中でも特にベントグラスで問題となっているのがチビホコリタケとヒダホコリタケです。ノシバ・コウライシバで被 害が大きいのがコムラサキシメジです。